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トトリムクと畑の賜物
パネルに和紙、油彩、岩絵の具、水干絵具
3240×1620mm
2018
木の実食文化を探す旅
韓国山間部発祥のトトリムクというドングリ料理がある。
学生の頃に山形の山間部で栃餅と出会い、日本の木の実食文化について調べていた。
この料理のことを知って、いつか韓国を訪れてみたいと思っていた。
そうして訪れたのがチョンソンだった。
チョンソンはソウルから車で3時間ほど。
アリラン市場という市が月に数回立つ。
特産物のツルニンジンの皮をむくお婆さん、コンドレパブというアザミの葉っぱの炊き込みご飯、瓶につけられたいくつもの薬草酒が並んでいる。
夜、真っ暗闇の山道を車でしばらく走る。
宿に着くと女主人が優しく迎え入れてくれた。
翌朝外にでると、山々に囲まれた畑が広がっていた。
畑を歩くと、おばあさんがコンドレパブを干していた。かまどはまだ熱く、早朝に摘み取ってきたものを煮ている様子だった。
山形でこれまでに出会った料理とよく似ていて、そこで調理する女性たちの姿も重なってみえた。
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