​肥沃の森

パネルに石膏地、油彩、岩絵の具、水干絵具  1620×3240mm  

2017

 

火が消えて、灰が熱いうちに種を蒔く。

​鶴岡の大鳥で行われていたかつての焼畑の物語。

火入れの後、一年目はソバを蒔き、二年目には小豆、最後は赤カブを植えていたそうだ。

この収穫のサイクルを終えると、次の山を探した。

杉が成長すると、また元の場所に戻り、火を入れ、灰をつくった。 収穫した作物は厳しい冬場の保存食となる。

 

山を越えた先にある山北町では、いまでも夜通しの焼畑が行われている。

大鳥でも小規模ではあるが焼畑が続いていて、食卓には変わらずカブの漬物が登場する。

山深い豊かな土地でひっそりと続いている食の風習は、いまにも消えてしまいそうで、それでも確かに存在していた。